黒谷和紙のご紹介〜その1〜

当店のショップスタッフは、4月末に和紙研修として京都府綾部市で漉かれている「黒谷和紙」と、同じく福知山市大江町で漉かれている「丹後和紙」の工房を見学させていただきました。
どちらの工房も、山に囲まれ、美しい水が豊かな土地にあります。今回の旅では素敵な和紙と人との出会いがありました。今回からシリーズでご紹介させていただきたいと思います。

まずは「黒谷和紙」のご紹介をさせていただきます。


黒谷和紙の歴史は古く、八百年以上も昔、戦いに敗れた平家の一団が子孫へ残す技として始めたと言い伝えられているそうです。江戸時代には文化と産業の発展と共に盛んになり、京都中心部に近いことから、京呉服に関連した紙が多く作られるようになりました。明治以降には、養蚕業が盛んになり、繭袋など、産業に関連した紙が漉かれるようになりました。(黒谷和紙共同組合パンフレットより)


昔、この地の家では、ほとんどの家で紙が漉かれていたそうです。家の前に流れる川で作業をし、家の中で紙漉きをし、漉いた紙を木の板に貼り付けて乾かす際には、一斉にたくさんの板が並べられるので、遠くから見ると山が白く見えるほどだったそうです。現在、紙漉きをされている工房は数軒になってしまいましたが、若い世代へと黒谷和紙の高い技術が引き継がれています。


次回に続きます。